冨永愛さんも愛してやまない発酵食品【ぬか漬け】の栄養効果と作り方

日本は世界でも指折りの発酵大国です。

味噌、しょうゆを始め、日本には日本独自の発酵食品があります。

その「発酵食品」の中の一つである「ぬか漬け」。

モデルでパリコレ常連の冨永愛さんも自家製のぬか漬けを召し上がっているのだとか・・・。

ぬか漬けは、祖先の知恵であり日本の伝統食です。

最近では「野菜はサラダでとれるから…」「塩分が高いから…」という理由でぬか漬けを食べない人が増えています。

ぬか漬けにはその地域や作り手それぞれに特色があり、その地域ならではの気候風土、作り手の思いや好みによって味や食材が違います。

その土地に棲む微生物の働きによって旨みが生まれ、心身ともによい影響をもたらしてくれます。

SNSや雑誌では、菌活・発酵美食・発酵美人等、発酵に関するキーワードが溢れています。

美容や健康のために普段の食事に摂り入れてみようと思っている方も多いのではないでしょうか?

今回は、知っているようで知らない「ぬか漬け」の栄養・効果・作り方を紹介したいとおもいます。

冨永愛さんも愛してやまない発酵食品【ぬか漬け】とは

日本人で「ぬか漬け」を知らない人は少ないのではないでしょうか。

ただ、「ぬか漬けは、知っているけれど実際に食べたことがない」という人は多くなってきています。

 

「ぬか漬け」は、ぬか床で漬つけた漬物のこと江戸時代から続いている発酵食品です。

「ぬか漬け」のぬかとは「米ぬか」のことで玄米を精米するときにでる米の外皮です。

この「米ぬか」には栄養がたっぷり含まれています。

その米ぬかに、水や塩を加えて混ぜ合わせたものが「ぬか床」です。

 

野菜をぬか床に漬つけると何がかわる?

野菜をぬか床の中に入いれておくとしんなりと柔やわらかくなります

それは、ぬか床には「塩」が入はいっているから。

「塩」は、野菜の「細胞」をこわして野菜の水分を外に出します。

そこにぬか床の栄養がたっぷり入って美味しいぬか漬けができるんです!

 

野菜類には乳酸菌や酵母等の微生物がついていて、栄養がたっぷり含まれている米ぬかは微生物にとってエサの宝庫。

その微生物(乳酸菌・酵母等)が米ぬか内で増殖を繰り返すことで旨味成分がたくさん増え、おいしい「ぬか漬け」となります。

 

また、増殖中に体によい影響を与えてくれる成分がたくさん生まれ、野菜そのものの栄養価も高められます

このような微生物の一連の働きを私たちは「発酵」といっています。

発酵食品である「ぬか漬け」は、保存食としても最適であるため今日まで受け継がれてきました。

 

冨永愛さんも愛してやまない発酵食品【ぬか漬け】の栄養について

ぬか漬けは栄養が豊富です!

野菜をぬか漬にすると、ビタミンB1が約10倍に増える

ぬか床の「ぬか」にはビタミンB群が多く含まれています。

野菜をぬか漬けにすると、これらの栄養素や、ぬか床に定着した乳酸菌を合わせて取ることができます。

 

ぬか漬けにすることで増える栄養素

①植物性乳酸菌

ぬか漬けの中で繁殖する植物性乳酸菌。

ヨーグルトやチーズなどの動物性乳酸菌と違い、繊維質・塩分・さまざまなフィトケミカルが存在し栄養が少ない環境でも生き長らえる植物性乳酸菌。

パワーがとても強く、私たちの体内では腸内環境の改善・免疫機能の向上、抗菌作用の強化などが期待できます。

 

②ビタミンB1

ビタミンB1は糖質からすみやかにエネルギーを作り出す働きがあります。

また、皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きもあります。

さらに、糖質を栄養源として使っている脳神経系の正常な働きにも関係しています。

 

③ビタミンB2

ビタミンB2は、糖質・脂質・タンパク質からエネルギーを作り出し、代謝を支える働きがあります。

また、成長促進にも欠かせないため、「発育ビタミン」ともよばれます。

さらに、皮膚や粘膜・髪・爪などの細胞の再生や、細胞を傷つけ老化の進行の一要因とされる脂質の酸化を分解・消去する働きがあります。

 

④ビタミンE

ビタミンEには強い抗酸化作用があるので、肌や血管の老化を防ぎ、生活習慣病の予防にも役立ちます。

 

以上、ぬか漬けの栄養効果は私たちの体の健康をサポートしてくれます。

それは健康だけにとどまらず、美容・美ボディ・アンチエイジングと広がります。

 

人間の体内にいる菌には様々な種類がありますが、ぬか漬けに含まれる善玉菌の一種である植物性乳酸菌は腸内環境を整えてくれます。

腸が正常に動くことで便秘が解消・老廃物の排出がなされることからダイエットにも効果的!

 

また、野菜をぬか漬けにすると野菜に含まれるビタミンB1・B2が増え、体内の糖分をエネルギーに変換しやすくなり、脂肪が蓄積されにくくなるため痩せ体質に!

 

さらに、ビタミンEの抗酸化作用は細胞の酸化を抑制するためアンチエイジングに効果的!

 

ぬか漬けの作り方

材料【作りやすい分量】

  • 米ぬか :1kg
  • 塩 :100~120g(ぬかの10~12%)
  • 水: 6~7カップ

【風味づけ材料】

  • 昆布 …  5cm角2枚
  • 赤唐辛子  …   1本

【本漬け用野菜】

  • かぶ、人参、小松菜など好みの野菜

【捨て漬け用野菜】

  • キャベツの芯や外葉、黄色くなった大根の葉など

【準備するもの】

  • 漬け込み容器

 

作り方

1. ぬか床を作る。

容器にぬかを入れ、塩を加えてよく混ぜる。

※大きい鍋やボウルを使うと、こぼさずに混ぜることができて便利です。

2. 240℃程度の湯ざましを作る。

※塩を溶けやすくするため、ぬるま湯を使います。

熱いと酵素が死滅してしまうので、40℃以下にさましたぬるま湯を用意してください。

3.湯ざましを少しずつ加えて、耳たぶ程度のかたさに調整する。

※様子を見ながら、少量ずつ水を加えていきます。ほどよいかたさになり、粉っぽさがなくなればOK。

耳たぶ程度、もしくはみそのかたさが目安です。

4. ③を保存容器に移し、昆布と赤唐辛子を入れる。

【捨て漬け】

5. ④に捨て漬け用の野菜を入れて、空気をしっかり抜きながら、表面を平らにならす。

※水が出やすい、みずみずしい野菜がおすすめです。

キャベツの外葉なら1枚が目安。

6. 容器の側面に付いたぬかを、ペーパータオルなどできれいにふく

7. 1日1回底からかき混ぜ、3~4日で捨て漬け野菜を取り替える。これをもう2~3回繰り返す。

※ぬか床からほのかに酸っぱい香りがしてきたらぬか床の完成。本漬けに入る。

【本漬け】

8. 野菜に塩少々をふって、手で全体にこする。

9. ⑧をぬか床に漬ける。

空気を抜くように表面を平らにならし、容器の側面に付いたぬかを、ペーパータオルなどできれいにふく。

※なるべく空気が入らないように、押し込むように入れます。

【漬け上がりの目安】

10. 野菜によっても異なりますが、夏なら半日~1日、冬なら1~2日ぐらいで漬かります。 ぬか床から出して軽くにぎり、野菜がしんなりとやわらかくなっていたら漬かっている目安です。

【毎日のお手入れ方法】

11. 基本的には1日1回、かき混ぜます。

※ぬか床の上下を入れ替えること。

まず表面のぬか床をグッと奥深くに押し込み、次に、底にあるぬか床を表面に持ち上げます。

最後に、ぬか床の中の空気を抜くように、押しながら平らにならします。(酸素が苦手な乳酸菌のため)

 

夏は微生物の繁殖が早くなるので、朝晩2回、ぬか床の上下を入れ替えてあげるといいでしょう。

冷蔵室で管理している場合や冬は、2~3日ほうっておいても大丈夫です。

 

※ぬか床を保存する最適温度は20~25℃。夏は涼しいところ(室温が30℃以上になるときは、冷蔵室の野菜室などでも可)、冬は電化製品の近くなど温かいところが適しています。

 

ぬか床作りが簡単に手間いらず 無印良品の「発酵ぬか床」でぬか漬け!

ぬか床を一から作ろうと思ったら、生ぬか・塩・昆布などを混ぜて発酵させ、「捨て漬け」用の野菜を入れて数週間。

やっとぬか漬けが作れる状態になった後も、毎日混ぜたり、お手入れが大変なイメージがあってなかなか始められない人も多いのではないでしょうか。

わたしは無印の「発酵ぬか床」でぬか漬けを楽しんでいます。

何といっても手軽でおいしい!

既に完璧なぬか床がジッパーに入っていて、その中に好みの野菜を入れるだけ!

 

ぬか漬けは美味しいですし、発酵食品で健康にもいいです。

ぬか床の初心者でも簡単に手間いらずではじめられる市販品を活用して、ぬか漬けを始めてみてはいいかがでしょうか。

 

冨永愛さんも愛してやまない発酵食品【ぬか漬け】美味しい変わり種

一般的な野菜:きゅうり・大根・にんじん・なす・かぶ

変わり種:アボカド・豆腐・トマト・ゆで卵・チーズ・こんにゃく

 

・アボカド

漬け方:きれいに洗って縦二つ割りにし、種を取って皮を下にして漬ける。

漬け時間:目安12~24時間

トロリとして濃厚な味わいが人気!

 

・豆腐

漬け方:キッチンペーパーで包み保存容器に入れる。重しをして冷蔵庫で丸1日。

※水切りをしっかりする。別容器で漬けるのをお勧めします。

漬け時間:目安12~24時間

水分が抜けてチーズのような濃厚な味わい!

 

※完成した豆腐のぬか漬けは、わさび醤油を付けていただいても美味しい!

 

・ゆで卵

漬け方:茹でてから皮をむいて丸ごとつける

漬け時間:目安12~24時間

程よい塩味で、燻製のような独特な香りがして絶品。サラダやおつまみに!

 

・チーズ

漬け方:プロセスチーズやモッツァレラチーズ等そのまま漬ける。

漬け時間:目安12~24時間

燻製チーズのような香りでおつまみに最高!

 

・こんにゃく

漬け方:1~2㎝の厚さに切り、茹でてから冷ましてそのまま漬ける。

漬け時間:目安12~24時間

こんにゃく独特の食感で、ほんのりと塩味がきいてヌカとの相性抜群!

 

水気のあるものはぬか床の塩分濃度が薄まり、腐敗につながるので避けた方がいいですね。

わたしは、ぬか漬けする野菜などをガーゼで包んで漬けています。

ぬかを拭いとる手間が省けて、切ってすぐに食卓にだせるので便利ですよ!

 

冨永愛さんも愛してやまない発酵食品【ぬか漬け】良くある質問

・ぬか床に入れていいものは?

基本的に入れた後に取り出せるものであればokです。

昆布、干し椎茸、煮干しを加えると旨味がでます。

ただし、入れっぱなしだと腐敗する恐れがあるので、取り出すことを忘れないようにしてください。

また、唐辛子や山椒の実などの香辛料を入れると雑菌の発生を抑えることができます。

香辛料は水分が少ないので取り出さなくても大丈夫です。

 

・ぬか床に入れてはいけないものは?

ヨーグルト等液体状のものはぬか床から取り出すことが出来ないので入れないでください。

生の魚介類や肉などは腐敗しやすいので、別の容器にぬか床を取って漬けてください。

使用後のぬか床は、絶対に元のぬか床に戻さず捨てましょう。

食中毒の原因になる恐れがあります。

 

・ぬか床が水っぽくなってきたら?

ぬか床が耳たぶの固さになるまで少しずつぬかを補充してください。

 

・ぬか漬がしょっぱい場合は?

使い初めは発酵が進んでおらず、塩味を強く感じることがあります。

そのため、野菜を目安の漬け込み時間よりも早めに取り出してください。

2~4回漬け込むと適度な塩分濃度になります。

 

・ぬか漬が酸っぱくなってきたら?

まずは、温度・かき混ぜ回数・水・塩が適量かチェックしてください!

ぬか床に含まれている乳酸菌の適温は20~25℃。

温度が高くなると、乳酸菌が増えてぬか床が酸っぱくなります

 

かき混ぜが足りないと酸っぱくなります

空気を入れることで乳酸菌の活動が鈍くなり、酸っぱくなる予防ができます。

夏場は1日2回、冬場は1日1回が目安にかき混ぜます。

 

ぬか床の塩分濃度は6%~7%が理想。

塩分が少なくなると乳酸菌の働きが活発になり、酸っぱくなります。

様子を見ながら足します。

 

水分が多過ぎると過剰発酵し、酸っぱくなります。

味噌をイメージするぐらいの硬さが理想的な水分量です。

表面の水分をスポンジなどで吸い出します。

 

・応急処置

重曹を入れる。

重曹(食用)は弱アルカリ性なので小さじ1杯程度入れると酸味が軽減されます。

少量のからし粉を入れても酸味は和らぎます。

 

まとめ

ぬか漬けとは、米ぬかを使用して作ったぬか床に、野菜などの食材を入れて乳酸菌発酵させた漬物のこと。

ぬか漬けは米ぬかに塩を混ぜたものに漬け込むので、ほんのりと塩味が利いてご飯のお供やお酒のおつまみとして日本では昔から親しまれてきた日本の伝統食です。

乳酸菌発酵させることで栄養が増すうえ、腐りやすい野菜を長期保存することができるぬか漬けは先人の知恵の賜物です。

 

スーパーモデルの冨永愛さんは、ご自分でのぬか漬けを作って召し上がっておられるのだとか・・・

また、冨永愛さんの欠かせない美容法が米ぬかの酵素温浴。

呼吸をする鼻と口以外すっぽりと米ぬかに覆われた「米ぬかショット」も話題になりました。

ファンからは「埋まっててもカッコいい!」「米ぬかまみれでもお美しい!」と絶賛の嵐。

まさに、人間のぬか漬け⁉ですよね。

冨永愛さんの完璧な健康美は、日本の伝統食からなんですね!

 

今ではスーパーフードなどの健康に良いとされる食材が、スーパーでも簡単に手に入いります。

多くの選択肢があり迷うけれど、基本的にはシンプルな ”まごわやさしい”の和の食材ベースが、私たち日本人の身体にベストでかつ、遺伝子レベルでも健康に良いのでしょうね。

自分が食べたいと思うものをうまくアレンジし、”身体が美味しい”と思える食をいただきたいものです。

 

さあ、健康美を手に入れましょう!

 

※「まごわやさしい」とは、和の食材の頭文字を覚えやすく語呂合わせにした合言葉” のことです。7種類の食材をまんべんなく取り入れることで、健康的な食生活が送れると言われていて、 【「ま」=豆、「ご」=ごま、「わ」=わかめ、「や」=野菜、「さ」=魚、「し」=しいたけ、「い」=いも】の略。

 

 

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